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COLUMN
コラム

権利と義務
vol.15
DATE:2025.03.18 WRITER:村山 賢

「これまで税金を納めてこなかったのに、生活保護を受けるなんて申し訳ないです。」同じような言葉を複数のひきこもり状態にある方から聞いた。気持ちはすごく分かるし、とても尊い考え方だと思う。でも、僕は彼らの生命、健康を守りたい。そのためには生活費が必要になる。だから僕はすぐに働くことが難しい人には生活保護を受けることを勧める。この国では誰もが『健康で文化的な最低限度の生活をする』権利を有していて、みんなに『幸福を追求する』権利があって、『基本的人権』だって保障されている。だから生活保護はみんなの権利だと思う。でもそこに『義務』が出てくるからややこしい。納税、勤労の義務・・・。これをどう解釈するか。僕はできるようになったら義務を果たせばいいんだと思う。とても苦しいひきこもり期間を経て、まだ準備が整っていないのに無理やり『勤労の義務』を果たそうとして病気になったり、ストレス満タンになっちゃうなんて、やっぱり悲しい。権利が先か、義務が先か。順番はどっちでもいい。しばらく義務は果たせそうにないけど、権利を主張したっていい。できるようになったらやるんだから。いつできるか分からなくてもいい。生きることが最優先で、一番大事なことだ。「これまで税金を納めてこなかったのに、生活保護を受けるなんて申し訳ないです。」きっとその気持ちだけで充分なんだと思う。そう思えることが清らかで、尊いことだ。ひきこもり状態にあった方の言葉から学ぶことが多い。